女王のココロを奪うkiss(休載)
「ねぇかれん」
ふと、あたしに視線を向ける祐斗。
思い出す、教室に祐斗が入ってきた時の女子たちの高い声。
この男のどこにそんな魅力があるのか、わからない。
「かれんは教室で怖がられてるの?」
「……は?」
今更ながらの話だった。
本当に。
「小学校も中学校もじゃん。なにを今更」
「でもそれはかれんが大暴れしてたからだろ?今は大人しいのになんで怖がられてんの?」
「……そういやそうだな、なんでだろ」
今までとは違って今では暴れてない。
なのになんで逃げられるんだ?
「祐斗はきゃーきゃー言われてるのにな」
「やっぱりかれんは目つきどうにかしない限り友達はできないのかもね」
そうい言ってニコリと笑みを浮かべた祐斗に顔面ぶっとばしたくなったけれど、ここは学校だ、頑張って抑えた。
よく頑張ったと思う自分。
危うく暴れるところだった。
ここで暴れるようなことしたら、変な仲間がまた増えるところだ。