女王のココロを奪うkiss(休載)
「どうだった?新しい溜まり場。いい感じじゃねぇ?」
祐斗は何気ない質問をなげかけてくる。
なにを考えているのか、本当にわからない。
「……溜まり場は、まぁ、いんじゃない?」
あたしを殺姫として慕う連中。
中学のころのあたしを知っている連中。
祐斗とあんなことをしてしまった。
どう思っただろう。
いや、あいつらなんてどうでもいいはずなんだけど……。
「なにか他に不満があった?」
わかってるくせに、そう問い掛けてくる祐斗が嫌いだ。
あんな大人数の前で……。
「あんたが不満の種に決まってんでしょ」
あたしは祐斗を睨む。
なんであんなことをしたのか。
この前から急にスキンシップが多くなったし、変な雰囲気になるし、かと思ったら前と変わらないところもある。
「俺は、かれんが不満の種だ」
にこり、笑っているけれど、目は笑っていない祐斗。
不満だと言う割に絡んでくるのは一体なんなの?
「アンタの不満なんて知らない。だったら帰れば?」
あたしがそう言うと、祐斗は真顔になり、立った。