女王のココロを奪うkiss(休載)
「……いい、けど」
考えに考えた末、OKした。
祐斗と付き合うって話した時と比べれば大して考えていないけれど。
「本当!?」
その子はあたしの両手をギュッと握って喜んでいる様子。
あたしなんかと仲良くしたいって、しかもそんなに喜ぶって、本当に現実だろうか?
頭の中が驚きでいっぱいだ。
「じゃあ、かれんちゃんて呼んでいいかな?」
「か、かれんちゃんてそんな柄じゃ……」
「ううん、かれんちゃんがいい!」
にこりと笑ったその子は案外可愛い顔をしていて……なんかこう、キュンときた。
それにしてもちゃん付け……!!
「あたしのことは、凛て呼んでね」
「りん、か……」
名前まで可愛いな、この子。
小沼凛……最初の友達……!!
「うん、凛だよ。よろしくね、かれんちゃん」
ニコリとあたしに笑ってくれる凛はそれはそれは天使のように見えた。
うん、かわいい。
可愛いと思い始めたら可愛いが止まらなくなった。
あたしと違ってその小さな背もセミロングの色素の薄いさらさらな髪も可愛い、うん。
あたしに友達が出来た。
そして先生を見ると微笑みを返してきたのでなんだかむずがゆい感じになった。