女王のココロを奪うkiss(休載)
「えっと……ご一緒してもいいってこと、ですか?」
なぜか祐斗に敬語で話す凛。
同級生なんだけど、しかも一年なんだけど、敬語とかいらないんだけど。
「そうだね、俺とかれんと小沼さんの三人で、どう?」
「え、あたしも?」
「当たり前でしょ、かれん」
困った顔でやれやれと頭を抱える祐斗にイラッと来る。
でも三人ということなら祐斗に変なことされずに済むだろうからそれはそれでいいかなと思った。
どうせ何を言ったところで結局言い負かされるのは目に見えている。
「……わかった。凛、どう?」
「えっと、かれんちゃんがいいなら……一緒に食べたい、な」
おどおどとそう返事してくれる凛、可愛いな。
「じゃあ行こうか。小沼さんもついてきてね」
「あ、はい」
あたしも今日はちゃんとお弁当箱を持ってあの元音楽室へ向かう祐斗についていった。
日に日に増えて行く祐斗信者たちは、ひそかにこの学校に通っている部下たちに巻いてもらい、静かなその元音楽室へと足を運ぶ。