女王のココロを奪うkiss(休載)
そう言った祐斗は珍しく戦闘モード。
なにかいろいろと考えている顔をしている。
「あの女、放課後になった途端フラフラッと俺のところに来て、媚びうるように話しかけてきた」
「へぇ」
「殺姫と俺が繋がってるって知ってた」
「は!?」
殺姫とはつまりあたしのことで、あたしは殺姫であることを隠しているわけで、祐斗と殺姫が繋がってるって知ってるということはあたしもいつバレてもおかしくないわけで……。
「幸いお前が殺姫だとは気付いてないらしい。でも俺と殺姫が繋がってることは知られてる。つまりそういう情報を持ってる仲間がいるんじゃないかと思う」
「それは……ヤバいじゃない」
「だからヤベェんだよ」
せっかくこの学校でのったりまったりJKできると思ってたのに……また変な奴に目付けられ……。
いや、目付けられてるのは祐斗じゃん。
「女は力がない分頭が働くからな、厄介なことにならなきゃいいけど……」
「ねぇ、あの女が祐斗に近付いた目的ってなに?単に祐斗を自分のモノにしたいだけ?」
「いや、違うだろ、あれは……」
祐斗ため息をひとつつき、あたしに視線を向けた。
「殺姫の正体……か」