普通のあなたと片目の私


「……もしもし。」




山田さんの顔からして相手が山田さんにとって苦手なタイプだということは分かった。




「きちんと有給とってるよ!
あ゛ぁ?行くわけないだろっ!今日は忙しいんだ!そっちの勝手な都合だろ。もうかけてくんなよ。」




ブチッと山田さんは散々文句を吐き捨て電話を切った。




「良かったの?」




「……いつもの親父の小言だから美雪は気にしなくて良いよ。」




アレは小言という可愛いレベルの会話だったのだろうか……?


まぁ、山田さんが良いって言うなら私が気にするのもおかしな話だ。


気にしないことにしよう。
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