普通のあなたと片目の私
「私はそんなの認めんぞ!
とんだ恥さらしだ!」
やっぱり美雪に会うなんて……
「いいえ。連れて行きます!息子の最期の願いも叶えられない母親なんて要らないわ!
私は、もう後悔したくない。――気にくわないのなら、後であなたは私を殺せば良い。」
母さんの決意は固かった。
「龍、行けるわね?」
「ごほっ……勿論だよ、母さん。」
俺は母さんの肩を借りながら病室を出た。
―――美雪、待っていてくれ。必ず行くから。