普通のあなたと片目の私
「俺、美雪みたいな綺麗な目……みたことないんだ……くっ……」
――――…え?
「俺は……その美雪の、目に…惚れた……惚れてたんだ、ずっと…」
そう言うと山田さんはニコリと微笑み、膝から崩れ落ちていった。
「パパ!」
「山田さん…」
倒れた拍子に固く握られていた右手拳が開き、ハラハラと1枚の紙が舞う。
「コレ………」
私と龍騎が写っている写真だった。
「……最期に龍が伝えたかったのはこのことだったのね…」
山田さんのお母さんがポツリと呟いた。