あなたの中心軸は私です。
「ひゃぁあっ!ツバサくっ...手っ!」
何をして来る気だ、と考える間もなくツバサくんが行動に移した。
私が膝の上に乗ってることをいいことに、後ろから抱きついてきた。
誤解を招きそうだから言っておくが、好きで座ってるわけじゃない。
ちよの影に身を潜めていたら、後ろから抱き上げられ無理矢理座らせられ、私が逃げられないようにツバサくんの手がシートベルトのように私の腰にあったのだ。
後ろからただ抱きつかれているのはギリギリ許容範囲だが、今の体勢はアウト。
ツバサくんの右手は私の右脚を固定していて、左手は私の体を撫で回しており、ツバサくんの顔は私の首筋に付けている。
「ちょっ...!友達って、こっ、こんなこと、するの!?」
ちよと翔くんを見てみれば、少し顔を赤く染め、2人して微笑んでいる。