あなたの中心軸は私です。




ちょっとした心境の変化は知らないふり。

こんな気持ちも

こんな私も私は知らない。

***

「あら?寝ちゃった?」

膝の上に横向きで座るクルミちゃんが、急に静かになって牛乳のパックを握ったまま動かなくなった。

「くるみん、食べたら眠くなっちゃう子なの。2人は、くるみんとお昼初めてで知らないと思うけど、こうなったらくるみん休み時間終わるまで起きないよっ」


お子様でしょ?とウインクをしながら平瀬ちゃんは言葉を付け足した。


周りの男からの視線が痛いほど感じるが、そんな中、寝ている今がチャンスなことをしたいと思ってしまう。

「平瀬ちゃんっ!クルミちゃんってファーストキスってまだ?」

「まだのはずよ。」

それを聞き、俺はニヤリ、と笑ってしまった。




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