あなたの中心軸は私です。




コソコソと俺の隣に来た翔が俺に一言。

「姫様めっちゃ、おっぱいでかくね?」

クルミちゃんの小さい体では想像がつかない胸に興奮気味の翔。

面白い、と言わんばかりの輝きを放った目をしていた。

「クルミちゃんは俺の。取ったら殺す。」

翔にだけ聞こえるほどの声で脅す。

すると、少し驚いた顔をして、またすぐニヤリと笑った。

「俺は、いるからっ」

右手の小指を立てて、バーカ、と笑いながら平瀬ちゃんたちの方へ走って行った。

平瀬ちゃんと翔のじゃれる姿は、まるで恋人同士。

先越されたな、と思いながら俺もクルミちゃんに走りながら抱きついた。




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