あなたの中心軸は私です。




皆が海でキャッキャウフフとしてる中、私は砂でお山作り。

「クルミちゃんっ!クルミちゃんもおいでよっ」

キュンッ

ほら、キミの笑顔に私の心拍が急上昇。

「私ヒトデ探すのっ」

意味の分からない理由と中途半端な山を残し浜辺を歩く。

すると、ツバサくんがいる後ろの方から甲高い声が聞こえた。

「キャーッ!めっちゃカッコいいんですけどっ」

「ねぇ、うちらと遊ぼっ」

少し派手な女の子たちがツバサくんを囲んでいた。

こんなこと日常茶飯事だが、最近やけにそれがムカッ、とくる。

私は踵を返して、ツバサくんの前に腕を広げて立った。




< 43 / 63 >

この作品をシェア

pagetop