あなたの中心軸は私です。
皆が海でキャッキャウフフとしてる中、私は砂でお山作り。
「クルミちゃんっ!クルミちゃんもおいでよっ」
キュンッ
ほら、キミの笑顔に私の心拍が急上昇。
「私ヒトデ探すのっ」
意味の分からない理由と中途半端な山を残し浜辺を歩く。
すると、ツバサくんがいる後ろの方から甲高い声が聞こえた。
「キャーッ!めっちゃカッコいいんですけどっ」
「ねぇ、うちらと遊ぼっ」
少し派手な女の子たちがツバサくんを囲んでいた。
こんなこと日常茶飯事だが、最近やけにそれがムカッ、とくる。
私は踵を返して、ツバサくんの前に腕を広げて立った。