あなたの中心軸は私です。




「...え?」

心の呟きが口に出てた。

後悔。

開き直るか。

私は息を飲み、ツバサくんの唇に向かって自分の唇をくっつけた。

そして逃げる。

が、捕まる。

「キスされて、俺の気持ちは放置?」

私は何も言わず、ただ、ただ自分のつま先を見つめた。

すると、ペロリ、と手を舐められた。

「やめてよっ...。今、私汚いの。」

何を言っても舐めるのをやめない。

まるで溶けそうになるアイスを一生懸命舐めてるような。

止めるどころか、舐める場所がどんどん上がってくる。




< 58 / 63 >

この作品をシェア

pagetop