あなたの中心軸は私です。
肩、首筋を舐められた。
「ツバサっ...く、ん...!」
そして、私の唇に吸い付いた。
「んっ、ぁん...」
少し開いた唇にすかさず、ツバサくんの舌が入ってきた。
歯をなぞるように、私の口の中を荒らす。
ちゅ、と鳴り、ツバサくんと私の唇を銀色の糸が結んだ。
「なんか、言いなよ。文句でも、なんでも。」
そう言っていつもとは違う、色っぽい笑みを向けられた。
そう見えたのは、今のキスがあったからか。
「文句なんてあるわけない...。」
そう言えば、目を見開いて私を見据えた。
「好きなんだもん...、キスされたって、舐められたって、体触られたって、ツバサくんだと思うと安心しちゃうんだもんっ!何よっ、バカアホハゲッ!」
私は、逃走した。
今度は捕まらなかった。