君がいるだけで。



「だから、俺は千菜の味方だ」



「…あ、ありがとう///」



まじまじと見つめられながら
そんな事を
恥ずかしげもなく言ってしまう皐月に、あたしは赤面しながらもお礼を言う。




「さーてと、
さっさとコレ終わらして一緒に帰るか。俺は何すればいい?」


「え!? 手伝ってくれるの?」




「え、何を今さら……。クラスは違うけど、やっぱ彼女の役に立ちたいじゃん。
それに待ってるだけじゃ暇だし」




そう言って
あたしがしていた作業を
嫌な顔1つしないでやり始めた。




ほら……皐月は
こういうのが優しいの。



別に手伝ってなんて言ってないのに、あたしが困ってるとすぐに助けてくれる。



いつもありがとう……


そんな言葉じゃ足りないよ



それでも……


皐月になにか返せたらなって
思うんだ――――。






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