蝶響





瑠璃。





きっともう、
彼らはあたしをその名で
呼ぶことはない

ううん。
呼ばれる資格はない


何でそうなったかって?

わかってる。
自分の所為だから


せっかく好きになれた名前だった

でももう、
名乗ることは許されない




後悔しても、もう遅い・・・




だからあたしは、
前だけを見て歩み出す


仲間との思い出を
心の引き出しにしまい、





―――――――





瑠璃という名を捨てて







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