蝶響
「全国No.2暴走族「龍凰」の8代目総長、百瀬 晴流さんだよ。ホントに知らねぇのか?」
雄も不思議がってるようだ
にしても、やっぱり関係ないのかな?
あたし、他の族には興味なかったし・・・
「へぇ〜そうなんだ」
「えっ、それだけか?驚いたり、怖がるとかないのか?」
驚く話じゃないよね?あたしを誰だと思ってるの?
それに―――
「怖がる?バカみたい、そういうの。族に入ってるから何?所詮みんな同じ人間。それに、大切なのは中身だから関係ないよ、そんなの」
「・・・?あはは、おまえって変わってるな。最高だよ」
そうかな?当たり前の事言ったつもりだけど…
やっぱり、そんな小さなコトでも嬉しかったりするんだよな~特に闇を抱えてるような奴らは
「そっか、ありがと」
喜んでくれればそれでいい
誰かの力に、光になれれば
「人は見た目で判断しちゃだめだな~」
勉強になったな~なんて言ってる元
「あぁ、さっきは悪かった。一瞬でも地味な奴だ、なんて思ったけど、おまえホントはイイ奴だ」
やっぱそこか~なんて失礼な!!
わかってるよ、そんなの~
「まっ、これからよろしくな」
「うん、こちらこそ」