蝶響





「そうか、人は見かけによらずって言うもんだな~」
乃輝さ、ほんとズバズバ言うな~

「あっ、それから華乃は紅嵐の方から来たらしいんっすよ」

「紅嵐??じゃあ、蝶華のこと知ってますか?」
やっぱりそうくると思った

「ちょっとだけ、ね」

「蝶華って~、男・女どっちなの~?」
う~ん・・・
そのくらいならいいかな?

「女だよ」

「そうなんだ~。女があんなに強いなんてビックリだよ~。ハルちゃん、蝶華に憧れてるし、僕等もそうだもんね~」

「みんな憧れて、族に入った人が多いもんな」
ホント何で?

みんなして、そんなこと言うのやめてほしい
もう忘れようって頑張ってるのに・・・

それって、ホントのあたしを知らないからだよね
最低なあたしを―――










< 35 / 261 >

この作品をシェア

pagetop