蝶響
龍凰/あたし
―――・・・
いつものように教室に入ると、昨日までとは違い、何だか騒がしかった
理由は、言うまでもない
龍凰の4人が揃ってるからだ
きっと、朝からみんな揃って登校しているのは、珍しい事なのだろう
でもやっぱり、そこにハルがいることはなかった
「おはよう」
「はよ」
こんな短い会話でも、何だかんだ言って嬉しい自分がいる
―――きっと、“友達なんて要らない”どこかでそう思うようにしていた反面、一緒に泣いて、笑顔になれる誰かがまた現れればいいな、とも密かに思ってたんだ
でも、“友達”と“仲間”は違う・・・
全くの別物
まだ、あいつらを信用することなんてムリだ
というより、あたしには“人を信用する”なんて、一生できやしない
―――だって、
裏切られたんだもの、優しかったアイツに・・・