何でやねんっ!
何でやねんっ!
うわぁーんっ!と廊下に泣き声が響いた。
千夏先輩や


何でこのタイミングで
ていうか帰れたんや


「千夏先輩泣いてるね」

「そうやな」


「そわそわしてるね」


「してへんわっ!」


本はと言えばお前等のせぇやんけ
俺は必死で気づかないでおこうと思っとったのに

泣き声
と一緒にビチャッビチャッという音が響いた


……何でやねんっ!


俺はコイツ等の前で自分から行くのは少し気が引けたけど千夏先輩の元へ行った



……えー……


「千夏先輩、それ何や」

「濡れた」


びしょ濡れの千夏先輩が カーディガンを引きずりながら歩いていた


「カーディガン雑巾やぞ」


「あ……」


「アホがっ」


「アホって……元はといえば遼太郎が置いてくからじゃんッ上から水降ってくるし」


……それ、降ってきたんやなくて
かけられたんやないんか?


「ていうか、ジャージあるんか?」


「持ってない」


「その状態で後2時間すごすんか」


俺は千夏先輩に指差した

「……遼太郎の変態っ」

「何でやねんっ!」


「変な目で見るな変態スケベ」


「俺はそんなん見てへんわっ勘違いすなっ」


ぬ゛ー……
宮古たちニヤニヤしながら見やがって


ムカつく


「千夏先輩、ジャージ着ろやコレ」


俺は音を聞いて準備していたジャージを出す
俺はお母さんかっ


「ありがとう」


えへへっと
笑った。……ふんっ。
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