何でやねんっ!
俺は千夏先輩をじーっとみる。千夏先輩も目を逸らさない


……そろそろ逸らしてくれへんかな。


ちょっときつくなってきた


俺の顔に熱が集中する
でも今更目を逸らせないそらしたら負けな気がする


千夏先輩はいきなり無邪気な笑顔になった


「遼太郎、好きだよ?」

ぼふ!と俺の脳内が音を立てた


「アカン……惚れてもうた」


「やったぁ!勝った」

ピョンピョンと千夏先輩は跳ねる。
何?……


「勝ったって何や」


「惚れたら負けとか思ってたんでしょ」


「ちゃうわっ」

嘘やけど


「先輩をなめるなよ遼太郎」


「千夏先輩なんかなめる相手にもならん」


「何よヘタレなくせに」

「ヘタッ?ヘタレ?」


「こうなるまで言えなかたくせに」


「……」


「勝利!私圧勝」


あぁ……もぅ
何で俺はこんな人に惚れてもうたんや


ていうか勝利て


……何でやねんっ!


< 22 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop