ピュアらぶストーリー。
「翔太どうしてん、なんや今日おかしいで」
部活終わって部室で着替えてると、稲瀬に心配(?)された。
「いつも通りやっちゅーねん」
「フリーでレイアップはずしたり、回ってきたパス顔面で受けるののどこが普通やねん」
あー、オレってダメなやつや。ダメ男や。
部活に私情挟むんはよくないのに、さっきの出来事が頭にちらついて離れんかった。
フラレたのは、好きなやつがおったから、とか?
…うわ、それは傷つく。
オレやなくて、稲瀬みたいな完璧な奴がコクってたら付き合ってたんやろか…。
……………。
「痛い痛い無言で叩くな」
「おまえになりたかったとか、思ってへんからな!!」
「何の話や」
あー、オレってダメなやつや。ダメ男や。
稲瀬に八つ当たりしたって、虚しいだけや。
着替え終わって、稲瀬に放課後のことを全部話した。
「へー、実結ちゃんにフラレたんや」
「実結ちゃん呼ぶなや」
「翔太の話やと、気持ち全然伝わってないと思うわぁ」
「…そうやんな。どうやったら伝わるねん…」
「まぁ翔太が実結ちゃんのこと好きになってから1年間、何のアピールもしてこんかったからなぁ」
「…。」
「そりゃいきなりコクったら、人間違いかなって思うわなぁ」
「…。」
「でももしかしたら他に好きなやつでも、「もうやめてくれや!!」…。」
自分でも気にしてるところを、稲瀬にグリグリえぐられた。
実結ちゃんにフラレ稲瀬に急所をつかれ、オレのHPは0や。回復不能や。
「でもまぁ、好きやってこと知ってもらえたし一歩前進ちゃう?宣戦布告もしたんやろ」
そうや。これからや。
明日からアタックしまくるで、覚悟しときや、桐島さん!!