愛の囁きを[短篇]
私が!?
壱を好き!?
「ややっ有り得ないから!」
ブンブンと顔の前で大きくてを振る。
「えー?そうかな…」
意味深な顔をしながら私を見つめる佐奈。
好きなわけないっ!
壱はただの幼馴染で
ただお隣さんってだけ。
恋愛対象だなんて…
「ま、いずれハッキリするでしょ。」
「佐奈、もっと分かりやすく言ってよー…」
机に平伏す私を佐奈はニッコリ詩ながら見つめてた。
好き。
好き?
私の頭の中。
只今パンク寸前。
【好き】
好くこと。
好むこと。
【恋愛】
男女が互いに愛し合うこと。
「ギャーっ!」
学校が終わり、家についてから直ぐに私がしたこと。
一回も使われていない、綺麗新品の国語辞典を開きベッドに寝転がる。
そして出た結果。
私は叫ぶしか出来なかった。
「互いに好むって…」
有り得ない!
誰がどう見たって有り得ないでしょ!