ニューハーフ物語
そこがヒロさんの良いところでもあり、人徳あるところなのだ。

だから、私たちは、皆、ニューハーフのヒロさんが大好きなのだ。



今日は、香奈恵もあたしも珍しく、お休みが一緒になって、原宿に買い物に出てきたのだ。


竹下通りでウィンドショッピングしながら、そのまま青山方面まで歩き、2人がお気に入りのミル・カフェでランチを食べている時だった。


ブルル…ブルル…


母からの着信があった。


『凛子!今どこにいるの?大変よ!早く帰って来なさい!』


いつもは、穏やかな母の慌てふためいた声だった。

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