君に逢えたら

話す!?いったい何を!?

「あ、嫌ならいいんだけど」

固まっていたゆきの様子を見て、元崎は嫌がっていると思ったのだろう。

「まさか!嫌じゃない!」

思わず大きい声がでた。

恥ずかしくなってゆきはうつむいた。

「相変わらずだな。川島。」

笑いながら元崎は近くのベンチに腰掛けた。

ゆきもそれに習いベンチの端へと座った。

微妙な距離感のまま、元崎は話し出した。

「その制服、第一女子だよな?」

「う、うん」

ゆきは緊張して元崎の顔が見れなかった。

「女子校かー。楽しい?」

「た、楽しい、よ?」

動揺からかうまく話せない。

どうしよう。

つまんない奴って思われちゃう

何かしゃべんなきゃ!
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