君に逢えたら
「だって!あの時全然謝れなかったから…
今さらだって分かってるけど…」
「確かにショックだったなー。
好きな女が告白して来たって思ったら
罰ゲームで告白しましたって。
普通に振られるより悲しいよな。」
好き。と言う言葉に過敏に反応してしまう。
「ごめん…本当に…」
「冗談だよ。もう俺気にしてないし。」
ゆきの落ち込んだ様子に少し焦ったようだ。
「でも…」
「あっ。じゃあさお詫びといっちゃあなんだけど、明日もここ来てよ。」
「え?ここ?この駅に?」
「そう。この駅で路上ライブしてるから、
バイト帰りでいいから寄ってくんない?」
「別にいいけど。」
「まじ?助かる。客1人もいないと寂しいんだよな。」
「そんなんでいいの?」
「来てくれると嬉しいよ」
元崎はにっこり笑った。