君に逢えたら
第5章
「わざわざ通うんだ」
小春が呆れたように言った。
明くる日学校でいつものように小春と話した。
「だって元崎喜んでるし…。」
「へー。だからって遠回りしてまで行かなくていいと思うけどねぇ。」
それはそうだけど…
「そんなに好きなんだ。」
黙りこくったゆきを見て小春は言った。
「は!?」
「好きだから通うんでしょ?」
「違う!好きとか、そういうんじゃなくて…ただ…」
ゆきは考えて言った。
「こんなんで罪滅ぼしになるならって思わない?」
そう。別に好きとかそんなんじゃない。
今さらそんなことを言う資格なんて私にない。
「少しでも元崎の力になれるなら私行くよ」