君に逢えたら
第7章
午後9時になった。
今日はバイトがいつもより遅く終わった。
おまけに遠回りして駅にいったためこんな時間になってしまった。
ここ一週間毎日通っていたため、
元崎は待っているかな、
と淡い期待を抱いたが、見事その期待は打ち砕かれた。
ま、もうこんな時間だしね。
空を見上げるとまん丸の月が見えた。
明日は会えるかな。
角を曲がるとゆきの家だ。
さぁ家に帰ったら明日の課題しなくちゃなぁ。
角を曲がりふと前を見る。
そこには見覚えのある人影があった。