君に逢えたら
第3章
「へー罰ゲームで告白かぁ。陰険なことする子だね。」
学校の教室。
元崎と思わぬ再会をしたゆきは、小春に過去の出来事を話していた。
「でも私もはっきり断れなかったし」
「だね。元崎って子が好きだったんなら、罰ゲームなんて断れば良かったのに。」
おっしゃるとおり。
同じクラスになった時からゆきは元崎が好きだった。
元崎は明るくて優しい性格で誰からも好かれていた。
まさか元崎もゆきが好きだとは思いもしなかった。
「まぁもう2年も前の話だけどね」
「私からしたら2年ってまだ最近だけどね」
次の授業の予習をしながら小春は言った。
「そうかな。ねぇ春ちゃん…」
ゆきは気になっていたことを口にした。
「元崎さ、まだ怒ってると思う?」
「いや、私が知るわけないじゃん。
気になるなら本人に聞いてみれば?」
「えぇ!そんなこと聞けないよ!」
「ていうか、元崎は罰ゲームって気づいたの?」
「うん。私がカナコと話してるの聞いたみたいで」