夏が終わるまでには…
「え、そうなんだぁ!!
きっと、バスケ上手い
んだねーその子…。」

何食いついてだバカ。

「あっ、そろそろテレビ
始まっちゃうよ!!
皆絶対見てね、あのテレビ!!」

「えー、だって怖いじゃん(笑)」

「まぁ、とりあえず解散??
じゃあ、また明日。」

「うん、ばいばーい。」

皆の、皆の会話は
聞こえる。

けど…さっきの、
さっきの、あの話しは…。

「七海?」

「…っあ、ゴメン!!
うん、ば…いばい!!!」

頭の中を…私の頭の中を
駆け巡る、あの会話。

「秋川の、彼女…。」

つい口に出してしまう。

自転車を押し歩きながら
考える、さっきのこと。

薄暗く、風が涼しい
ぐらいの気候。

ずっと、ずっと、ずっと
考えてた帰り道だった。
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