★ 理想のコイビト ★
「うーん…」



「ファッション誌でも見て勉強すれば?」



「もうした。」



「だろうな。」



即答する俺に、あっさりと返す恭一。



さすが親友というべきか、いや、俺の繭への愛が筒抜けというべきか、とにかく、俺は普段読まないファッション誌を片っ端から買い漁り、読み漁った。



「でも、」



「繭ちゃんの好みが分かんねぇんだろ?」



「……はい。」



俺はガクッと項垂れた。

< 23 / 86 >

この作品をシェア

pagetop