鎖~kusari~
「雲雀先生、七つの大罪を知っていますか?」
遥二先生はゆっくりと私に問いかけた。
「言葉だけなら…」
「七つの大罪とは、傲慢・嫉妬・暴食・色欲・怠惰・貪欲・憤怒からなる七つの欲望の事です。我々はその中の五つの欲に囚われています」
次に理事が話し始めた。
「ここに集まった鈴音以外の奴らはそれぞれの欲に縛られている。遥二は貪欲,時雨は傲慢,蓮は嫉妬,凜は憤怒,そして俺は色欲……」
「雲雀先生は我々を救ってくれる唯一の存在なのです」
「…でも何故私なんですか?」
すると理事は遥二先生に顎で指示を出した。
「これを…」
差し出された手紙には、遺言書と達筆な字で書かれてあった。
私は小さな声で読んでみた。
「……欲を宿しき哀れな息子達、白き眩い輝きを持つ者。雲雀えりかの名を持つ者なり。欲はこの者により拭い去ることが出来よう。一ノ瀬家二代当主、一ノ瀬春明(しゅんめい)」
「おわかりだと思いますが、これは一ノ瀬家の二代目当主、春明の残した遺言書です。ここには貴女の名前が書いてあります」
遥二先生はゆっくりと私に問いかけた。
「言葉だけなら…」
「七つの大罪とは、傲慢・嫉妬・暴食・色欲・怠惰・貪欲・憤怒からなる七つの欲望の事です。我々はその中の五つの欲に囚われています」
次に理事が話し始めた。
「ここに集まった鈴音以外の奴らはそれぞれの欲に縛られている。遥二は貪欲,時雨は傲慢,蓮は嫉妬,凜は憤怒,そして俺は色欲……」
「雲雀先生は我々を救ってくれる唯一の存在なのです」
「…でも何故私なんですか?」
すると理事は遥二先生に顎で指示を出した。
「これを…」
差し出された手紙には、遺言書と達筆な字で書かれてあった。
私は小さな声で読んでみた。
「……欲を宿しき哀れな息子達、白き眩い輝きを持つ者。雲雀えりかの名を持つ者なり。欲はこの者により拭い去ることが出来よう。一ノ瀬家二代当主、一ノ瀬春明(しゅんめい)」
「おわかりだと思いますが、これは一ノ瀬家の二代目当主、春明の残した遺言書です。ここには貴女の名前が書いてあります」