年下男子注意報!!2
翼くんがお見舞いに来てくれたのは今日が初めてだ。
てっきり翼くんはお見舞いになんか来ないかと思ってた。
のに、だ。
「つっ翼くん!!お久しぶり!!」
何だかこの空気が気まずくてとりあえず翼くんに明るく話かけてみる。
「あのさ。」
私の明るい声とは裏腹に妙に静かな声で喋り出す翼くん。
その可愛い顔は何だか辛そうな、何とも言えない表情で。
「ごめん。」
「へ?」
翼くんが謝った?
「空のことごめん。」
下を向いている翼くんの表情はここからじゃ上手く読めない。
「翼くんは悪くないよ。」
翼くんの頭を撫でようとするけど届かないから翼くんの腕を掴む私。
「刺されたとこ大丈夫?」
顔をあげてそう問う翼くんの表情はとても苦しそうで辛そうで。
「大丈夫だからそんな顔しないで。」
そんな顔されたら私も辛いじゃんか。
元気出してよ。
翼くんを掴む私の腕に力が入る。