俺様無口な王子様ッ

真っ暗

なに、する気…なの?



目の前のコイツは、力強くあたしをベッドに引き連れた。

そして…。


「きゃっ…!」


どさっ――…。


軽く押し倒した。


「…お前の言ってる変な事は、全然普通の事なの」

あたしの腕をしっかり固定して、そう嘲笑った。


まるで…。




お前はなにも知らない。


と、感じ取れるように…。


「…そんなこと!ないわよっ」


「あるんだよ…」


ふっ…と、暗いあの目になった。

光の差し込まない…真っ黒な目。



「…今日はもう寝ろ」

「え?」

「いきなり俺が来て…疲れただろ?」


そう言って、あたしから体を放した。

ゆっくりと…。



「……あれ?」

起き上がれない…。



強い力で捕まれていたのもあって、

あたしは少し体の自由が効かなかった。

「おい、大丈夫かよ」



くすり、と笑ってあたしを見た目は…また光が戻っていた。

けど、暗い色だったのは…変わらなかった。



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