TIME WAR
私の声にきょとんっとしてしゃがんだままこっちを見た。


ぶぉーっっ!!
凄い音をたてて車がよこぎる
そんなにスピードだしてたら止まれない


「ナンデー?」

「ナンデもないよ」


よし、時間稼ぎっ!
最初からこうしてれば良かった。


頭が足りなかった。


「これからどこ行くの?」


「俺らは」


「ストップストップ!渉っだめ喋るなっ」


歩君が慌てて渉君の前にたってわーわーやっていた。


仲良いなぁ……。
兄弟がいるってうらやましい


時計を戻したらあっちはどうなってるんだろう


「渉君、OK大丈夫、帰ろう」


「あぁ」


「お前っ俺!?」


ヤバいっ!! 過去の渉君から逃げるように
クルクルクルクルクルクル


時計の針を回した


道の色が乾く。
空に日が顔をだす


もう、夕方だった



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