紅い血-Red blood-


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「マリア様っ」




頭を抑えて倒れこんでしまったマリア様。



「マリア様っ!!
大丈夫ですかっ!?」



マリア様に駆け寄ると、マリア様は苦しそうなお顔をして、気を失っていた。




「......マリア様」




記憶を無くしたマリア様にわたくしは必要な存在なのか。



もしも、マリア様がわたくしを必要としなくなったら....。




考えただけで恐ろしくなる。





「......おい」




「....何ですの」




「お前ら、何であんな所にいた」




やっぱり聞いてくるか...。




「詳しくは言えませんけど、帰る場所が無いんですの」




あんな所で倒れていた事は予想外の事でしたし。




あんな所にマリア様がいたなんて。



考えただけで、ゾッとする。




「お前らこれからどうすんだ」




「知りませんわ。
マリア様にお任せします」




わたくしにとってはマリア様が全て。



マリア様とだったら、どこに行こうが、どんな目に遭おうが構わないのだ。




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