紅い血-Red blood-


蓮様の前方には華奢な女の子が倒れている。


俯いていて顔は分からないが、腰ぐらいまである痛みの知らないような茶色い髪。

今も尚、降り続けている雪の様な肌、そしてワンピース。


それだけで女の子は私達の目を惹きつけていた。



「こんな所に何故女の子が...」


此処は誰も寄り付かない暗い森。

更に今は夜中。

こんな所に16歳くらいの女の子がいる筈がない。



< 5 / 21 >

この作品をシェア

pagetop