紅い血-Red blood-
「霧、風呂は」
「準備出来てます」
「そうか、頼んだぞ」
それだけ私達に伝えて、蓮様は部屋に向かった。
「蓮様は風呂に入らないのか?」
霧はそう言いながら、私を見た。
そして固まっている。
「...おい、その人間なんだ」
物凄い不機嫌になっている。
霧は人間が嫌いだからな。
「蓮様が拾った。文句はあるのか」
霧の驚いている顔。
まぁ、これが普通の反応だ。
それ程までに蓮様の今日の行動は珍しい。
「...蓮様が?そんな訳ないだろ」
「蓮様に無断で連れてくる訳ない
とりあえず早く温めないと」
そう言い風呂場に向かった。