天神学園高等部の奇怪な面々23
そのパニックは翌日の昼休みまで尾を引く事になる。

「はい、そろそろ行くよ『メイ』」

放送ブースの外から、ディレクター担当の男子生徒が声をかける。

「ねぇ無理だって!私一人でハイテンションメガマックスを取り仕切れる訳ないじゃん!」

この期に及んで泣き言を言っている伊織。

現在天神学園は昼休み。

校内放送『天神アフタヌーン』は、毎日昼休みと同時にスタートする。

「あの子、他人の話全く聞かないって言うじゃんっ?他人の話に平気で被せてくるって言うじゃんっ!そんなんトーク成立しないから!メインパーソナリティー殺しだからっ!」

「はい本番5秒前っ」

「何で無視っ?何これ公開処刑っ?」

「4、3、2、1…」

「公共の電波で見せしめ?辱めて私を笑い者にしようって作戦っ?」

「スタートっ!」

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