天神学園高等部の奇怪な面々23
翌朝。

「……」

登校してきて教室まで歩く伊織に向けられる、生暖かい視線…。

下駄箱で、廊下で、ヒソヒソと囁かれる生徒達の声。

(バレてる…絶対私が『メイ』だってバレてる…超ぉおぉバレてる…)

伊織涙目。

だから遊里をゲストで呼ぶのは嫌だったのだ。

中途半端に周囲の生徒達が気付いていないふりをしていてくれるのが、かえって痛々しい。

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