リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・6
「えっ…って、んんっ!?」

突然、キスをされました。

「んんっ、ん~ん~っ!」

お兄さんをポカポカ叩いて開放を望みますが、全く効き目がありません。

お兄さんのキスは熱くて深く、…ちょっとだけコーヒーの苦さがあります。

けれど口の中に広がるのは甘さ…。

わたしが大好きな甘さだけです。

どんどん体から力が抜けていき、わたしはお兄さんの体にしがみつくように抱きつきました。

「ふっ…。…どう? こういうの、幼馴染じゃできないよ?」

間近には得意顔のお兄さんの顔。

「キス、イヤだった?」

「………甘かったです」

「それは良かった。キミは甘いのが好きだしね」

正確に言えば、甘い物が好きなんですが…。

お兄さんとのキスは、今まで味わったことのない甘さでした。

それこそ何度でも味わいたいぐらいの、熱さと甘さがあって…身も心も溶けてしまいます。

「どうする? 恋人やめて、幼馴染に戻ると、もうこの甘さは体験できないよ?」
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