リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・6
けれどわたしの恋人は幼馴染。

逆に甘い物を口にしないと、不安な顔をされてしまいます。

「お兄さんの作るお菓子とか飲み物も大好きです」

「それは良かった。まあキッカケはキミなんだけどね」

「わたしが何かしました?」

するとお兄さんは当時を思い出したように、笑みを浮かべます。

「アレはまだ、僕が高校生だった頃の話し。たまたま調理実習でクッキーを作って、キミにあげたら、スッゴク喜んでくれたんだよ」

「ああ…あのクッキー。はい、覚えています」

わたしが小学生の頃、学校帰りのお兄さんと帰り道、一緒になったことがありました。

そしてクッキーを作ったと言うので、お兄さんの部屋でごちそうになったのです。

「あの時、ミルクティーをいれてくださったんですよね。ミルクティーも美味しかったです」

「う~ん。でも実は、ちょっと失敗してたんだよね」

「どこがですか?」

わたしの記憶では、とても美味しくクッキーもミルクティーも頂いたんですけど…。
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