好き、嫌い、大好き、大嫌い
何通かしてメールは終わった
どう返せば良いか悩んで短文書くのに10分はかかった
こんなにメールって大変なんだ…
そう初めて思った


私とカッコイイ男の子との間にはこれと言って話題がなかった
趣味が合ってなかった
むしろ真逆だった


…怜とだったら話が途切れる事は無いんだろうなって思ってしまう
…メールしてみたかったな
これが私の本音だった




ある週末に演劇部の親睦会が行われた
定番のカラオケで二部屋に別れた
ちょっと仕組んでもらって私はカッコイイ男の子と同じ部屋になった
その部屋には男3人、女3人で端から見たら合コンみたいだろう…


カッコイイ男の子は初め「さくら」を熱唱した
歌上手いっと噂で聞いていたのでどんな感じなのか楽しみにしていた


実際聞いてみて思った
上手いってもんじゃない
天才すぎる、歌手になれるんじゃないか…っと本気で思ったぐらいだ


その歌声に釘付けになった
フェロモンが垂ら垂ら甘々しい声
その人に全然興味が無くてもこれを聞いたら惚れてしまうんじゃ無いかって思うほどだった


そして、それと同時にこの人の前では歌いたくないっと思った

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