シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

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会えた。


ようやく…

ようやく!!!


目の前にいる愛しい女性。


会いたくて仕方が無かった。


芹霞。


芹霞。


芹霞は驚いた顔をしたままで。

俺だって、このタイミングで逢えるなんて思ってもいなかったけれど。


ああ、これも運命。


信じられないんだろうか。

俺が生きていたことに。


ああ…。


俺は手を差し延べ、芹霞の名前を口にしようとした。


でも言葉が出てこない。


折角話せるようになったというのに、喉の奥がひりついて声が出てこない。


感動に、感激に…発音の仕方が判らない。


ああ、泣いてしまいそうだ。


溢れる想いに…

身体が流されてしまいそうだ。



芹霞は俺をじっと見て――

そして綺麗に微笑んだ。


少し頬を紅潮させて。


そしてゆっくりゆっくりと俺に近付いてきて。


俺は…震える手を伸した。


芹霞が俺の手を…両手で挟むようにして触れた。


確かな温もり。

恋しくて仕方が無かった温もり。