シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
その危惧と同時に…
確かに櫂と芹霞のことも気にかかるんだ。
櫂と芹霞が共に居ても居なくても、彼らに降りかかる危険性は依然高いまま。
櫂も芹霞も、僕が守りたい心は真実。
それ以上に僕の心は…
2人きりという事態に悲鳴を上げていて。
守る守らないの関係が、横須賀港での場面と酷似していたら。
セリカノキオクハモドッテシマウ。
懸念すべきことはそこじゃないのに、判っているのに…僕の心は叫びだす。
テオクレニナルマエニハヤクイキタイ。
何処までも…僕は自分勝手で。
だけどそれもまた、素直な僕の心で。
すぐさま駆けつけたい心と、このまま残りたい心の狭間に揺れる。
揺さぶられて、身動きがとれなくなってしまう。
ああ、僕はどうすればいい!!?
煩悶に心臓がまた乱れる。
久遠が急かす。
"僕"が急かす。
だけど…久遠達を見捨てることも出来ないんだ。
ああ、誰か居てくれたら。
此の場を守れる…信頼できる奴が居てくれたら!!!
どうして僕は…1人だ!!?