シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
そして僕は――
「!!!?」
闘っていたんだ。
目の前の…
今まで僕と闘っていたゲームキャラと。
3Dの…あまりにリアルな逞しい肉体を持つ相手と。
凄まじい火が相手から放たれ、それが目の前で分裂し…僕は慌てて後ろに飛んで避ける。
何で――
何で僕が、ゲームで闘っているの!!?
ふと見上げれば。
歪む世界にぼんやりと浮かぶ顔は。
「僕!!!?」
そして――
傍らに立つ芹霞。
笑っていたんだ。
電脳世界に居る…
この僕に向けて。
あの仮面の顔ではなく、
いつもの表情ではなく、
高慢な…芹霞らしからぬ顔つきで。
ああ、この表情…
どこかで見たことがある。
ああこれは…
黄幡一縷を語った――
"エディター"の使い魔。
いや――
僕が潜った心の主の顔と
同じものだったんだ。