シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

「約束、して欲しいんだ。


俺は必ず蘇る。


だからその際は――

必ず俺の元に集まってくれ。


それまで…敵の手の中にいろ。


俺が逝ったからと油断しているその隙に、お前達の立ち位置から…情報を集めろ。


その為に、お前達には…苦労をかける。


俺は暫しの間、お前達を守ってやることは出来ないが、

必ず俺はお前達を救いに舞い戻るから。


成功率は…残念ながら100%ではない。


失敗の可能性はある。


だが俺はやり抜いてみせる。


必ず、お前達の前に…生きて還るから。



だから――

それまでは、耐えていてくれ。


俺の帰りを待っていてくれ。


信じていてくれ」



そして。



「芹霞を…守ってくれ。


あいつもまた…渦中にいる。


そして久涅も…興味を示している。


どうか俺の代わりに――

芹霞を守り抜いてくれ」



櫂はあの時、僕達の前でそう…頭を下げたんだ。


< 31 / 1,495 >

この作品をシェア

pagetop