シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
「約束、して欲しいんだ。
俺は必ず蘇る。
だからその際は――
必ず俺の元に集まってくれ。
それまで…敵の手の中にいろ。
俺が逝ったからと油断しているその隙に、お前達の立ち位置から…情報を集めろ。
その為に、お前達には…苦労をかける。
俺は暫しの間、お前達を守ってやることは出来ないが、
必ず俺はお前達を救いに舞い戻るから。
成功率は…残念ながら100%ではない。
失敗の可能性はある。
だが俺はやり抜いてみせる。
必ず、お前達の前に…生きて還るから。
だから――
それまでは、耐えていてくれ。
俺の帰りを待っていてくれ。
信じていてくれ」
そして。
「芹霞を…守ってくれ。
あいつもまた…渦中にいる。
そして久涅も…興味を示している。
どうか俺の代わりに――
芹霞を守り抜いてくれ」
櫂はあの時、僕達の前でそう…頭を下げたんだ。