シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
え?
何で…真横?
雨滴も垂直に落ちてきているというのに。
割れた天井は真上だ。
風の吹き込む場所がおかしい。
そう思いながら、天井を見上げると――
「――ちっ!!!」
真上から落とされたのは舌打ち。
明らかにそれは人間の声で。
「へ!!!?」
そして…
銀色の光が目に映ったんだ。
何?
どくん。
陽斗が逃げろと、けたたましい警鐘を鳴らして。
そして照明が照らし出す。
橙色の髪。
真紅色に満ちた…双眸を。
これは――
「煌!!!?」