シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
こんな処だけど。
ようやく会えたあたしの幼馴染。
あたしは嬉しくて。
本当に嬉しくて。
心細かったのもあるけれど…
見慣れた橙色に安心して…涙が零れ落ちたんだ。
陽斗の警告を無視して…
笑った。
すると煌も笑った。
いつもの…あどけない笑みを…。
「よかった煌。
戻って来てくれたんだね…?
戻らなかったら、あたし…連れ帰ろうと思ってたんだよ?」
そう…立ち上がって抱きつこうとした時。
煌は――
ぎらついた偃月刀を…
剣呑に光るその物騒なものを…
「え…?」
あたしの首にあてたんだ。
顔に浮かべた煌の笑みが――
凍えきったものへと変わりゆく。