シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
或る心象風景Ⅱ-1.
あまりに――
酷いじゃございませぬか。
年端(としは)もいかぬ子供に
こんな惨いことを。
幾ら数奇な運命の元で生まれたとはいえ、
此の子に罪はございますまい。
そうでございます。
これは私の独断。
世界がどのように変わろうとも、
それでも――
私は此の子を助けたかった。
此の子だって――
一人の人間には変わりはせぬ。
私だって――
一人の人間なのでございます。
貴方だって――
人間なのではございませぬか。
それでも貴方は――
私をお責めになりますか。